Pebble復活プロジェクトの続報: rePebbleへの貢献の仕方について #rePebble #smartwatch

 

上記画像は、実際のロジックボードで、オープンソースになったPebble OSが動いている様子です!

rePebble(Pebble復活プロジェクト)への貢献の仕方という投稿が、Pebble創業者のEric Migicovskyのブログに追加されています。プロジェクトの進捗にも続報がありましたので、内容をお伝えします。

続報の概要

  1. rePebble(Pebble復活プロジェクト)はもう動き出してるよ!
  2. 来週、中国の深センで工場とか部品供給者と会うよ
  3. Cobbleについて
  4. 復活するPebbleには新機能とかはつかないよ。みんなの覚えてるあのPebbleだよ。でもオープンソースになって、自分で改良できるようにするよ
  5. 現在の開発チームについて
  6. 開発に参加する方法
  7. PebbleOSの構成について

それぞれ、以下に詳説いたします。

1. rePebble(Pebble復活プロジェクト)はもう動き出してるよ!

先日、Pebble OSが保有者であるGoogleの貢献によって、オープンソースになったことが発表されました。

Pebble OSがオープンソース化。創業者が復活に前向き。Pebbleが復活するかも!?
Pebbleが復活するかもしれません!!!Pebble創業者のEric Migicovskyが、 We're bringing Pebble back! というサイトを立ち上げ、その公式ブログにおいて、Why We’re ...

そして、本エントリの一番上に掲載している画像は、Pebble創業者のEric Migicovskyのブログ記事に掲載された写真ですが、実際のロジックボード上で動作しているPebble OSの様子です。

新しいチップセットであるnRF52840ベースで展開を予定しているようです。

実機がどうなるかわかりませんが、液晶のベゼルが狭くて正方形なところをみると、実現しなかった Pebble Time 2のようです。

オープンソースになった Pebble OSをフォークした下記レポジトリで開発が行われています

GitHub - coredevices/pebble: This is the latest version of the internal repository from Pebble Technology providing the software to run on Pebble watches. Proprietary source code has been removed from this repository and it will not compile as-is. This is for information only.
This is the latest version of the internal repository from Pebble Technology providing the software to run on Pebble watches. Proprietary source code has been r...

2. 来週、中国の深センで工場とか部品供給者と会うよ

Pebble創業者のEric Migicovskyは、来週中国の深センに行くようです。工場や部品供給について話に行くようです。
進捗はまたブログで更新されるようですが、リアルタイムで知りたい場合は、X(twitter)の@ericmigiか、blueskyのericmigi.comをチェックしてね、とのことです。

3. Cobbleについて

Pebble本体のOSは、オープンソース化されましたが、スマートフォンに入れるコンパニオンアプリ(連携アプリ)である資産は、オープンになっておらず、おそらくGoogleが保有していると思われます。そのため、従来のiOS/Androidアプリを修正・開発することができません。
そこで、Rebbleプロジェクトで開発されていた「Cobble」(カブル)というオープンソースのアプリケーションを対応させる計画のようです。

GitHub - pebble-dev/mobile-app: Cobble: Rebble device companion app for iOS and Android
Cobble: Rebble device companion app for iOS and Android - pebble-dev/mobile-app

Cobbleは、すでに従来のデバイスをサポートしているようです。最新の開発バージョンに触れたい場合は、Github ActionsからAPKをビルドできる(ということは、Androidだけ?)とのことです。機能はするとのことですが、セットアップが難しく、美しくないとのEricの評です。

GitHub Actions(レポジトリ上、pushやmergeをhookにして、テスト、ビルド、デプロイなどを自動化するサービスです)を見ると、Android ReleaseのActionは全然通っておらず、Android NightlyのActionが通っているので、たしかに、最新バージョンに触れたい人用のようです。コントリビュータになるか、フォークしてActionsでビルドすればよさそうです。

iOSについては、今回のブログ記事では触れられていません。まずはAndroid側を開発しているようです。
後述のプロジェクトの中に、iOSのビルドを通すとか、TestFlightへのデプロイみたいな話があるので、開発中っぽいです。

4. 復活するPebbleには新機能とかはつかないよ。みんなの覚えてるあのPebbleだよ。でもオープンソースになって、自分で改良できるようにするよ

これはそうだろうなとは思いましたが、新機能がつくみたいなことはなさそうです。以前のPebbleが復活するという理解で良さそうです。
HR+モデル(HeartRate、心拍計測機能)までも復活するのかも微妙かもと思っています。ただ、Eric自信がHR+モデルを利用していたようで、このハードウェアを最新化したいというのが今回のプロジェクトの動機になっているようですので、期待はしています。
HR+になるかどうかで、運動計測や健康計測、睡眠計測などが大きく異なるかと思いますが、しかし、専門家による知見などがないと正確な計測や分析ができないかと思いますので、コストやチームの持続可能性を考えると、まずは出ないのではないかと私は勝手に思っています。

X(twitter)やblueskyを見てると、Pebble復活したら嬉しいという声もありましたが、一方で、今さらApple Watchから戻れるかな?という意見もありました。健康管理という面では、Pebbleはだいぶ後退すると思いますので、その点気になる方もいるかもしれません。

私は、Pebbleが復活したら、Apple WatchをPebbleに変え、健康管理はスマートリングに移行しようと思っています。(SOXAI Ring 1にしようかなとすでにいろいろ調べてます)

5. 現在の開発チームについて

今のところは、Ericと下記の少数チームに分かれているようです。

  1. 新しいPebble Watchの構築(ハードウェア)チーム
  2. Pebble OSを1で動作させるための開発チーム
  3. Cobble(新iOS/Androidアプリ)への新機能の追加するチーム
  4. 新しいアプリとウォッチフェイスを作成し、共有するためのPebble SDKに愛を捧げるチーム

Ericは、新しい会社Core Devicesを立ち上げ、Joshua(Rebbleのボードメンバーの一人でもある)、Gerard(ファームウェア)、crc32(Cobble)などが参画しています。 また、PebbleのAndroidアプリの構築を手伝った、元Pebbleの中の人であるSteve Pennaもすぐに合流する予定とのことです。

Pebbleの美学と工学的な美しさの多くを支えた素晴らしい頭脳の持ち主であるHeikoは、EricのPebbleでの最初の同僚であるAndrew Witteと、もう一人のPebbleの主要なデザイン・リーダーであるMark Solomonとともに、技術アドバイザーとして協力している。 その他にも、RebbleコミュニティのDiscordを通じて協力してくれている人もいるようです。

あなたも手伝うことができます! あなたはファームウェア、モバイル、またはPebbleアプリの開発者で、手伝うことに興味がありますか? 小規模、中規模、大規模なプロジェクトがたくさんあります。

6. 開発に参加する方法

ソフトウェアはすべてオープンソースで、下記2つのチームのレポジトリで管理されています。

RebbleのDiscordでは、下記3つのチャンネル?に分かれています。

また、Rebbleは数週間後にハッカソンを開催します。 もしあなたがPebbleOSに貢献し始めたいのであれば、たくさんの人が一つのスペースに集まり、質問に答えてくれるでしょう。

下記に、Pebbleチームに参加する方法やプロジェクトについて、規模感や手軽さなど別にまとめています。

小規模プロジェクト

  • 古いPebbleを引き出しから取り出し、iOSまたはAndroidアプリをサイドロードし、Rebbleを設定し、Pebble appstoreからアプリやウォッチフェイスをダウンロードして、再び興奮しよう!
  • Pebble SDK仮想マシン(またはDocker)をインストールし、C言語(開発ガイド)またはJavaScript(開発ガイド)、またはCのアプリで新しいウォッチフェイスを作成し、エミュレータで試してください。
  • 2016年には存在しなかったアプリのアイコン(通知用など)をデザインする。

中規模プロジェクト

  • コンパニオンアプリ(スマートフォンに入れる連携用アプリ)の改善
    • 古いFlutterの機能をKotlin Multiplatformに移植するのを手伝う
    • CobbleをiOSでビルドして実行できるようにする
    • iOSビルドをTestFlightにプッシュするGithub Actionを追加
  • Kotlinで書かれた新しいクロスプラットフォームPebbleライブラリであるlibpebblecommonへの新機能の追加を手伝ってください。 目標は、これに全てのPebbleビジネスロジック(例えば、Bluetooth接続、Pebbleプロトコル、アプリ/watchface管理、appstore、PebblekitJSなど)を含めることで、iOS、Android、デスクトップ、Web用の新しいPebble互換アプリを本当に簡単に構築できるようにすることです。
  • PebbleOSのビルドシステムをモダン化 – Wafを廃止してcmakeに置き換えるとか?
  • PebbleOSに欲しかった機能を追加する
  • libpebblecommon を使ってテストスイートを書く。 個人的には、素晴らしいバグを見つける経験が好きだが、自動的にバグを見つけるのはもっと便利だ!

大規模プロジェクト

  • オープンソースのBluetoothドライバ(BTstackやnimBLE – altバージョン – または単なるHCI実装のような)をオープンソースのPebbleOSに統合する方法を見つけ、既存のPebbleハードウェア上で実行できるようにする。
  • Pebble C SDK開発体験の改善
    • dockerコンテナ(例:https://github.com/FBarrca/pebble-devcontainer)を使用するようにSDKのインストール手順を更新
    • QEMUをVMの外で動作させる(あるいは、ウェブブラウザで完全に動作させる – hello WASM)
    • VSCodeプラグイン
  • Cobble UI/UXのクリーンアップと改善

7. PebbleOSの構成について

基本的なオペレーティング・システムがどのように動作するかについて興味がある場合は、下記2つのプレゼンテーションスライドを是非ご覧ください。

Pebbleチームの友人であるMemfault(Pebblersによって設立された、組み込みデバイスのための観測可能性プラットフォームで、リモートで監視、デバッグ、ファームウェアのアップデートを大規模に行うことができる)は、2月11日にPebbleファームウェア・チームのメンバー数名とライブ・ポッドキャストを開催する!参加申し込みの上、質問事項をご持参ください!

おわりに

というような内容でした。ちゃんと動き始めてるんだな、と感じます。kickstarterで、プロジェクトが成立した後よりもちゃんと報告されている気がします(笑)

実際のロジックボードに乗っている液晶…というかE-inkディスプレイ?のベゼルが狭くて(Apple Watchや最新のスマートウォッチだともはやベゼルレスという感じなので比べるべくもないですが)、このくらいのベゼルでPebble Time 2のような本体が出てくれたら嬉しいなと思いました。

また、本文中でも触れていますが、新しいPebbleに新機能が搭載されるということはなさそうです。とはいえ、オープンソースなので、あっと驚く改良版Pebble OSが出てきたり、もっとたくさんのアプリ、Watchfaceが出てきてもおかしくはありません。健康管理部分が、現行のスマートウォッチとは見劣りする部分になってしまうかなとは思いますが、その点以外のPebbleらしさがあれば、惹かれる人は多いのではないかと思っています。私は、健康管理部分は、スマートリングを併用する形にしようかなと思っています。Oura ringや、SOXAI ringなどを検討中です。

また続報があれば、お伝えします!

参照

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